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No.47 横浜市民が負担する税金は誰のもの?

地方交付税の交付団体に横浜市が「転落」。このようなニュースが約1年前、新聞やテレビで報じられました。みなさん、「転落」と聞くと、どんなイメージを持ちますか?横浜市が何か悪いことでもしたのでしょうか?私は「地方交付税」という名前がそもそもおかしいと思っています。なんだか、「国が地方に恵んでやっている」という国の意識が見え隠れするようです。

方交付税の財源は国税五税。所得税と法人税、消費税、酒税、たばこ税です。このうちの概ね30%が地方交付税に充てられます。2005年、当時の首相だった小泉純一郎氏は国会答弁で国税五税について「本来は地方自治体固有の財源、つまり地方税である」と明確に答弁しています。


では、なぜ、地方自治体の財源を国が徴収するのでしょうか。ここがポイントです。日本には財政的に豊かな自治体もあれば、そうではない自治体もあります。地方自治体固有の財源とはいえ、そこは財政調整してお互いが助け合う構造にしなければ、義務教育や生活保護など共通の行政サービスを等しく提供できません。ですから、一旦、国が集めた上で、財政力に応じて各自治体に分配するのです。それが地方交付税。ですから、そもそも国から恵んでもらっているワケではないのです。冒頭の地方交付税の交付団体に「転落」という表現も、私は地方交付税の実態が正しく伝わらない表現なので、好ましくないと思っています。


ここで質問です。横浜市民の皆さんが一年に納めている国税五税はいくらだと思いますか?そして、そのうち横浜市に戻ってくるお金はいくらだと思いますか?


聞いてビックリです。横浜市民が納める国税五税は約1兆200億円です。その3割が地方交付税の財源、つまり本来であれば、横浜市が独自に使えるお金で3500億円です。そして3500億円のうち、地方交付税として横浜市に戻ってくるお金は、わずかに150億円です。


私は3500億円を全部、横浜市に戻して欲しいとは言いません。地方自治体間での財政調整は必要でしょう。しかし、それは地方自治体同士が話し合って決めればいいと思いますし、国が全部決めるのはおかしいと思います。


何より大都市特有の事情もあります(例えば、生活保護が増加しやすいなど)。今の税の在り方は、実態に即したものとなっていません。そういう不均衡を是正するためにも、私は政令指定制度の見直し、大都市制度の導入を訴えています。なぜ、大阪で府と市がケンカしているのか。背景は同じです。今後、このテーマは何度かレポートしたいと思います。