ホーム  » 活動 » 15年で様変わりした横浜市~次期中期計画から

アーカイブ

15年で様変わりした横浜市~次期中期計画から

横浜市の財政構造を見ますと、この15年ですっかり様変わりしたことが分かります。一言で表現すれば、「ハコモノ行政からソフト重視の行政」へ転換したと言えます。例えば、15年前の平成7年度の一般会計において、福祉や医療、子育ての経費である扶助費(具体的には保育所の運営費や生活保護費など)の占める割合はわずか9%だったのが、平成22年度には25.5%にまで増加しています。一方、施設等整備費(公共施設の建設や道路、公園などの整備・保全費)としての市単独事業費は26.5%だったのが、今やわずか8%です。


国会では道路といえば「悪の権化」のように言われていますが、実は横浜市のような大都市こそ道路整備は大変重要です。大都市にとって道路は生活インフラであると同時に、物流インフラでもあるからです。緑区でも山下長津田線の早期完成が望まれていますが、道路予算は10年で半減しているという状況も一方で市民の皆様には知っておいて頂く必要があります。


人件費の占める割合はほぼ横ばいの14.9%。ただ、人件費について言えば、民間企業との比較においてまだ工夫の余地があると思います。民間企業ではこの10年間、相当大規模な企業でさえも人件費の大幅見直しを実施してきました。生活給である本給には基本的には手を付けず、業績給である賞与を大胆にカットすることで、民間企業は人件費の抑制を図ってきました。私は横浜市においても同様の取り組みをすべきだと思います。


確かに人は誰しも給料が減るのはイヤです。しかし、横浜市の財政状況を見れば、そうも言っていられません。生活給には手を付けず、賞与を大胆に、例えば、30%カットする。そうすれば、人件費は全体で約10%削減出来ます。200億円です。200億円あれば、市長がやりたいと思う、重点分野に予算を配置することもできるでしょう。生活給がちゃんと保障されれば、少なくとも生活設計は出来ます。人が一番、不安に感じるのは、自分の生活の見通しが立たないこと。民間企業で勤務する人にとって、家を購入する際に、賞与を計算に入れず、本給だけでローン設定するのは今や常識です。会社の業績次第で、賞与が削られるのは当たり前のことだからです。行政機関も同様の取り組むをすべきではないでしょうか。


私は今回の次期中期計画(素案)が出てきて、一番驚き、一番ガッカリしたのは、この点です。財政計画に具体性を感じられませんでした。林市長はもう横浜市長に就任して1年が経ちました。行政のトップとして、横浜市が抱えている問題はもう理解しているはずです。そして、1年間のリズムも理解したはずです。林市長は少なくとも、2つの企業で曲がりなりにも経営者を経験しています。その経営者の視点に立てばこそ、硬直した財政構造を改革するには、人件費に切り込む以外にないことは明白だったはずです。その点で、市長としてのリーダーシップを発揮してもらいたい。


私が市長なら、大胆に市職員の人件費に切り込みます。そして、議会にも迫ります。「市長以下、市職員も不退転の決意で人件費をカットします。ですから、議会の皆様も共に痛みを分かち合って下さい」、と。そして、市民の皆様にも理解を求めます。「市と議会が一体となって、まずは自ら痛みを受け入れました。それでも、まだ、これだけ財政に余裕がありません。市民の皆様も少し我慢をして下さい」。それが市長のリーダーシップだと思うのです。


くどいようですが、人件費に切り込む際に生活に不安を与える形を取るのは、良いやり方ではありません。あくまで(民間企業で言うところの業績給である)賞与をカットするのです。税収が減って、行政運営が厳しいわけですから、当たり前のことではないでしょうか。せめて、それくらいのリーダーシップを発揮してもらいたいものです。

コメント(1)

財政難のために公務員の給料を減らすことは一見、時代に合った政策の様に思えますが、本質的には間違っていると思います。春闘を基に決めてきた良き時代の基準をむやみに下げ、平均値を分からなくするだけでなく、日本人の生活レベル全体を押し下げることにつながります。庶民は貧しくなりたいのではありません。表面ばかり捕らえて解釈を間違えないで下さい。

コメントする

(必須)