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地方議会と会派拘束

「会派拘束」という言葉をご存知でしょうか。議会における賛否を会派で統一し、拘束することです。分かりやすく言えば、「自民党はAの案件にみんなで賛成しましょう」「民主党はAの案件にみんなで賛成しましょう」と会派で行動を共にすること、です。地方議会はこの会派拘束が大変厳しく、拘束が外されるというケースは殆ど見受けられません。


「えっ?そんなの当たり前じゃないの?」、と思った、みなさん。それは残念ながら、既に地方自治についての理解不足です。よく「政党政治なんだから、当たり前でしょ」という意見も頂きますが、そうではありません。議員内閣制の国政と、二元代表制の地方自治は根本に仕組みが違うのです。国会に関する報道、特にニュースがあまりに頻繁に流れるため、多くの方が無意識のうちに国政と地方自治は同じ仕組みだと誤解されている方が多いようです。


国政の場合、私たち国民は直接、内閣総理大臣を選べません。ですから、選挙において政党の選択が重要になります。当然、議席を得た政党は自分たちの仲間から内閣総理大臣を選びます。また、政策で政党を選ぶわけですから、国政においては一致団結して動く必要があり、会派拘束が存する理由となります。ところが、地方自治は違います。行政機関のトップである市長を市民が直接、選挙によって選びます。そして、市長をチェックする機関としての議会、その議会の構成員である議員もまた、直接選挙によって選びます。ですから、原理原則から言えば、国政に比べて、会派拘束は緩くて然るべきなのです。


ところが、国政以上に会派拘束が厳しいのが実情。横浜市会を二分した、あの「みどり新税」の時だって、結局、会派拘束がかかり、自民党も民主党も最終的には賛成に回りました。本来、あのようなケースにおいては私は会派拘束を外すのが地方議会の良識だったと今でも思っています。なぜなら、前述したように制度上、会派拘束が厳しくなる国政においてすら、改正臓器移植法案のような法案では、会派拘束(正式には党議拘束)を外して、自由投票としていました。


会派拘束が厳しいと、地方議員は手足を縛られたのと同じだと私は思います。なぜなら、市長は会派の有力者を抑えこめば、議会の世論は抑え込めてしまうからです。


私は地方議会においては、原則、会派拘束はなくていいと思います。会派拘束があるとすれば、それはその会派(分かりやすくいえば、政党)が選挙の時に市民の皆様に約束したこと、マニフェストに関連する議案が出てきた場合ではないでしょうか。会派拘束をなくせば、地方議会は大きく変わるでしょう。是非とも、そうしたいと考えています。

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