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橋下新党と大都市制度

大阪府と大阪市を発展的に解消し、大阪都の実現をアジェンダに掲げた新党を橋下知事が立ち上げました。横浜市も大都市制度の創設を求めて、その基本的な考え方をまとめたところです。これから国に対して要望活動を展開していく予定です。


なぜ、ここにきて、大阪の府・市統合の話が出てきたのか。横浜市の大都市制度創設を求める動きが出てきたのでしょうか。大阪での出来事を橋下知事のパフォーマンス、新党ブームに乗じたパフォーマンスと捉えると本質が見えなくなります。再編の考え方は違うものの、期せずして横浜や大阪で都市の在り方を問う動きが出ているのは、ちゃんと理由があります。


横浜や大阪が政令指定都市の枠に収まりきらなくなっているのです。これまでに何度もブログで書いてきたように、政令指定都市という制度自体は暫定措置です。昭和31年から続く暫定措置。人口100万人くらいの都市を想定していたわけですが、今や横浜の人口は368万、予算規模は一般会計だけでも約1兆3600億円。これだけ図体が大きくなりながら、税財源は人口が数万人の一般市と同じであり、かつ、市域が広いのに地域内分権が進んでいません。そのため、市民から行政が遠く感じる原因となっています。


大阪府と大阪市が統合する道を選ぶという話が出てきた中で、私たちの横浜はどうしていくのが望ましいのでしょうか。ここは市民のみなさんと一緒に議論していく必要があると思いますが、選択肢は2つです。1つは広域行政の県から独立する特別市という選択、もう1つは横浜市分割。神奈川県横浜市緑区が神奈川県緑市に、神奈川県横浜市青葉区が神奈川県青葉市になるということです。どちらを選択するにしても、達成されるべきは市民に身近な行政の実現です。


大阪府と大阪市の関係と、神奈川県と横浜市の関係はちょっと違います。ここは言葉で表現するのがなかなか難しく、まだ適切な表現が見当たらないのですが、違うと感じています。地方分権が叫ばれる今、関西圏における都市の在り方(大阪府と大阪市)と、首都圏における横浜市の在り方は私は違っているのが自然なことだと思います。


つまり、仮に大阪は府と市の統合を目指すとしても、横浜市の場合は特別市を目指すのが適切だと思います。都市の在り方は地域によって違っていいのです。


今回の橋下新党に対して、私は期待と不安と2つの気持ちが入り混じっています。情報発信力の高い橋下知事が新党を立ち上げたことによって、政令指定都市の在り方、大都市の在り方に注目が集まり、世論が喚起されるのではないかという期待。世論の後押しがなければ、大都市制度は実現しません。そもそも、国会議員は都市の在り方に関心が薄いですし、地方自治体を管轄する総務省は現行制度を崩したくありませんから。こういう見えない抵抗勢力を崩していくのは、どうしても世論の後押しが必要です。


一方で不安もあります。地方自治への、政令指定都市制度への世間の理解がほとんどないと思われる中で、橋下知事の発信する情報がすべてなんだという認識が広まってしまうことへの不安。このブログで書いているように、政令指定都市制度が暫定措置なんだということすら、マスコミも知らないでしょう。なぜ、このような動きが出ているのか、その背景をちゃんと理解しないまま、報道だけが先行すると、本来議論すべきことが議論されないまま、あるいは知らされないまま、なし崩し的に話が進んでしまう恐れがあります。


私は日本に大都市制度を創設することが、国の活力アップにつながると信じています。世界は今、都市間競争に突入しており、その中で横浜や名古屋、大阪、あるいは福岡のような都市は仕組みを整備すれば、十分、戦えるだけの素質を持っていると思います。そして、大都市制度の創設は身近な行政を実現するという意味においても重要です。


いよいよ私も任期最終年を迎えますが、出来ることなら、最終年も大都市行財政度特別委員会に身を置き、大都市制度の創設に向けて、議論を重ねたいと思っています。

コメント(1)

お書きになられた文章で、「今や横浜の人口は268万」とありますが、正確には「367万人」です。100万人も人口規模が異なると説明背景がわかりにくくなりますのでご留意されるといいかと存じます。

緑区の分割はあまり好感されないとおもいます。あくまで横浜市に帰属することを望みます。

ただし、横浜市が県と同格の自主財源や事業権限をもつべきだと思います。横浜市内で県立と市立高校があるのも管理やコスト面で無駄がありますし、神奈川県の裁可がなければできない事業など、横浜市が主導すべきことはおおいでしょう。

戦前や東京都区部も東京市として一元化されてましたが、戦後の首都分割で権力分散を企図したのか23区に分かれてしまい、都市としての一元管理を難しくしていると思います。乱開発やスプロールの発端になったのではないでしょうか。

東京都区部の東京市政化、所謂六大都市の県と同格の広域市化、都道府県の「県」へ行政名称統一、北海道の行政区分分割と県政以降など、日本全体の問題としてなにが最適か考えてもいいですね。

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