2009年11月 5日 08:46
横浜市の規模になるとネーミングライツにも戦略性が必要ではないでしょうか。今、横浜市ではネーミングライツの基本的な方針(ガイドライン)は共創推進事業本部が策定し、そのガイドラインに従って各局がそれぞれ所管する施設のネーミングライツを募集しています。
さて、実はここに一つ問題があると私は感じています。今回の日産スタジアムがまさにその例。今までネーミングライツの契約は年額4億7000万円。日産自動車がネーミングライツの再契約ができないと言ってきました。横浜市は次の契約相手を見つけなければいけません。当然、次の契約も出っ込み引っ込みはあるにしても、相当な金額になります。資金の出し手は限られてくるでしょう。それなりの大企業になるはずです。
日産スタジアムを所管するのは環境創造局の公園緑地管理課です。公園緑地管理課に次の相手を見つけろと言っても、それは難しいと思うのです。そもそも企業とのコネクションもありませんし、ノウハウもありません。同課の課長さんをはじめ職員の方は公園政策に通じている大変優秀な方です。しかし、課長さんたちが持っている能力はネーミングライツの相手を探すということに於いては、発揮されにくいと思います。これでは現場の職員もかわいそうです。
結果的に横浜市は横浜国際総合競技場のネーミングライツの再々公募のプレスリリースを市政記者クラブに投げ込んだだけ、です。ネーミングライツ1つとっても、もっと戦略的にやってもいいし、やるべきだと思います。少なくとも、経済観光局など企業とのコネクションを持っている、ノウハウを持っている部署があるわけですから。
素人の私がちょっと考えただけでも、たとえば、韓国のサムスンのような企業に声を掛けたのだろうかと思いました。ご案内の通り、サムスンは今や世界でソニーを凌駕し、パナソニックを凌駕している、超一流企業です。アメリカで、ヨーロッパで、薄型テレビと言えばサムソン、BDプレーヤーと言えばサムソンです。世界で冠たる一流企業であるサムスンが唯一、切り込めていない市場が日本です。彼らは日本はテストマーケットと位置付け、ここでソニーやパナソニックに勝つことを考えていないと言っていますが、本音は日本市場も取りたいと考えています。サムソンが欲しいのは日本でのネームバリュー。
今回のネーミングライツにぴったり当てはまるではないですか。市政記者クラブに投げ込んだだけでは、こういった企業に横浜市がネーミングライツを公募しているニュースが伝わっていない可能性があります。もちろん、サムスンだけではなく、手を挙げる可能性がある、それでいて財務体質も強い企業は他にもあります。
これは組織の問題です。横浜市の中でネーミングライツが戦略的に位置付けられていないのが問題。共創推進事業本部がコーディネート役として環境創造局と経済観光局を橋渡しするとか、あるいは局間でやりにくければ、それこそ副市長が調整するとか、何とかして欲しいものです。
コメント(2)
そうこうしているうちにどうやら日産自動車が1億5千万円で更新する方向となったようですね。報道によれば2度にわたる公募の間に市は提示価額を三分の一まで下げており、それでもなお応募したのは日産1社だったとか。また、有識者による評価委員会のようなものがあってそこで承認されたら決定ということだとか。議会は関与できないところで決まるということなのでしょうか?
市が再々公募の発表を市政記者クラブにリリース文を投函しただけと聞けば、あらためてお役所というところは本当に営業センスというものが根本的に無いところなのだなあと思い知らされます。
共創推進事業本部なるものがいかなる職務権限をもっているのか知りませんが、およそお役所の部局である限り「武家の商法」にしかならないような気がします。副市長はつぎつぎと辞めていってしまっていますし(どうなっているのかこれも問題)ここは林市長のトップセールスしかないのではないでしょうか。市長は民間・営利企業でセールスのプロでもあられたそうですから。
それにしても林市長、就任以来具体的に何をされているのでしょうか。あまり姿が見えない、動きが聞こえてこない気がしますが。